ご自身の死後、亡くなったことを親族や友人などに伝え、必要な手統き・届出を行ってくれる人が身近にいらっしゃいますか?
ご自身の死後に必要となる事(死後事務)は意外に多いものです。
それを見越して準備しておくことは、遺された人への思いやりともいえます。
自分の死後に生じるさまざまな手続きを第三者に行ってもらうように定める契約を死後事務委任契約と言います。
本来、委任契約は契約当事者の一方が死亡すると終了しますが、死後事務委任契約の場合は、ご本人が死亡した場合に受任者が行うべきことを定めておくことができます。
受任者との間で自分の死後の事務についての契約を結ぶことになりますが、契約書については財産管理委任契約と同様、公正証書で作成することをおすすめします。
ご自身の死後も受任者ができるだけスムーズに動けるように、事前に準備できるものについては、文書などにして残しておくことが大切です。
たとえば、死亡の連絡を行う相手についても、事前にリストアップしておけば、受任者としてはすばやく対応することができるでしょう。
家財道具や生活用品などについても日頃から整理するよう心がけ、自分の死後に処分等して欲しいものについては連絡先と同様、リストアップしておきます。
特定の方に財産を残してあげたい場合は、別途遺言書を作成し事後事務委任契約の受任者を遺言執行者として指定しておく事も一つの方法です。